『チームを整えるあれこれ』は、チーム作りに関する情報やノウハウを発信するニュースレターです。月曜の朝は、筆者が先週のチーム作りの現場で重要なポイントだと感じたことと、チームを整えるあれこれな観点で気になった記事を紹介します。
✨ 先週のチーム支援トピック
仕事の基本はタスク管理、というのがぼくの持論です。
こんなことがありました。
とあるチームでの、複雑で見通しの悪いとあるタスク。いろいろな情報を集める、いろいろな人に働きかける。とにかく行動をしないと先が見えない。下図の、アイゼンハワーマトリクスで言うところの、「重要だけど緊急ではない」タスクです。
緊急ではないとはいえ、早く手を打たないとまずいです。なんせ、終わりが見通せていないのですから。
その担当の方が、やろうと決めた行動アクションを、1週間経っても少しもできなかった。その方は、常に「重要かつ緊急な」仕事に追われています。目の前のタスクだけで手一杯になっているのです。
対処方法としては、ひとつ。全てのタスクを洗い出して優先順位をつけることです。
「頭は考えるためのものであって、何かを保管しておくものではない。」(書籍『ストレスフリーの仕事術』より抜粋)
頭の中で「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」としているだけでは、うまく仕事をするために考える力が減ってしまいます。全てのタスクを、頭の外に出す。そうすれば全体像が見えるし、もしかしたら自分がやらなくてもよいもの、そもそもやる価値のない作業も見えてくるかもしれません。
タスク管理には、いろいろな方法があります。あまり力を入れていない方は、ぜひ自分に合ったものを見つけ、実践していきましょう。一番有名な方法はGTD(Getting Things Done)でしょうか。気になる方は、先ほど引用した『ストレスフリーの仕事術』を読むといいです。また、手前味噌ですが、拙著『成長するタスク管理の原則』も参考になるかもしれません。
タスク管理は仕事の基本です。チームにも応用可能です。タスク管理、あなどるべからず。
📝 気になった記事紹介
あなたのワークショップでは「なんでもいいから、対話してください」で対話を促そうとしていませんか?
http://www.nakahara-lab.net/blog/archive/13705
社内のイベントでも対話というキーワードは良く聞くようになった。対話の3つのポイント(テーマ、自分の表出、他社との違いを発見)がわかりやすい。ここを意識するだけでも良い場になりそう。
ブルシットプロダクトからチームを守れ! 「顧客が本当に必要だったもの」をいかに追求しつづけるか
https://speakerdeck.com/moriyuya/bullshit-product-rsgt2022
ほぼ全ての人はボトルネックに該当しない。余力を相互理解のためのコミュニケーションに使う。理論を積み上げていくと「たしかに」と思うけど、すごい視点です。勉強になった
【必読】結局、在宅かオフィスか。未来を決める7つのヒント
https://newspicks.com/news/6605804/body/?ref=index
在宅勤務で生産性は上がった。だが、出勤を希望する従業員の方が多いという面白い実験結果。集中力と、同僚とのコミュニケーションを求めているのだそう。いっぽう、自宅の方が気が散らない、オフィスだと発言しない人が場の重圧から解放されて発言する様になったという事例もあり、使い分けがポイントとなりそうだ。
【心得】今年こそ継続する技術:意志の力では、痩せられない
https://newspicks.com/news/6612831/body/?ref=index
行動を促すためには摩擦(行動を妨げるもの、ハードル)を取り除く。させたくなければ摩擦を増やす。この考え方はチーム作りにも応用できそうだ。
🍵 編集後記
積読だった『多様性の科学』を読み始めました。多様性とはよく言うけれど、何が重要なのか、心理的安全性はどういうことか。なんとなくわかっているつもりでしたが、しっかりと理解することができました。チーム作りに関わる方、マネジメントをする方には必読書でしょう。
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