『チームを整えるあれこれ』は、チーム作りに関する情報やノウハウを発信するニュースレターです。月曜の朝は、筆者が先週のチーム作りの現場で重要なポイントだと感じたことと、チームを整えるあれこれな観点で気になった記事を紹介します。
✨ 先週のチーム支援トピック
ハンマーしかなければ、すべてが釘に見える。心理学者、マズローの言葉です。何かしらの手段(ハンマー)を知ったとき、目の前のあらゆる問題(釘)がその手段で解決できると思ってしまう、そんな状態を表しています。
チーム作りに関して、「心理的安全性」という概念がそのハンマーになっているかもしれません。
ぼくの支援しているチームで、こんなことがありました。そのチームでは、定期的に、チーム状況を話し合う時間を設けています。大まかには、プロセスや使っているツール、組織の仕組みについて会話をしています。この取り組みを何度か繰り返す中で、発言する人が偏っているのが問題点としてあがりました。
ぼくも、支援しているチームのリーダーも、まず思ったのが「実は心理的安全性が低いのでは?」ということでした。安心して発言ができる場作りはしてきたと思っていたが、不十分だったのではないか。そう感じました。
「じゃあ、チームビルディングだ!」と思いつきの解決策にいかず、まずは心理的安全性の不足が事実なのかをチームメンバーに聞こうとなったのは幸いでした。なぜなら、冷静に考えると、発言がないのは下図のようにさまざまな原因があるからです。
そして、その原因によって、対処法は違います。なので、まずはチームメンバーに、どの原因から発言をしていないのか?を問うことにしました。結果は、「議論のテーマについて、内容がわからないため発言できない」メンバーばかりでした。
こうした思い込みや、視野が狭くなることを防ぐためには、「考える」ことが重要です。考えるとは、発散と収束です。広く原因を考え、真因を特定する。今、頭の中にあるハンマーを振り下ろす前に、そうした段階を踏むことが、真の解決策を選ぶことにつながります。
📝 気になった記事紹介
「共感を通したリーダーシップ」の秘訣は「感謝の習慣」
https://forbesjapan.com/articles/detail/45332/1/1/1
お菓子を配る代わりに感謝を伝えるのいい例えかもしれない。それくらいカジュアルに、習慣化できると良いチームになりそう。
高校サッカー「最強」青森山田のチーム作りの秘密「全員が意見し聞く耳持つ」
https://www.koukouseishinbun.jp/articles/-/8439
全員が意見するのも難しいが、聞く耳を持つのはもっと難しい。実践して優勝までいけたのはかなりチーム作りがうまくいっている証拠ではないだろうか。
甘えがちで「仲良しだけど成果は微妙…」なチームからの脱却 「助け合える=成果を出せる」の関係を強固にする、9つの要件
https://logmi.jp/business/articles/325832
この9つの要件はチームの現状を捉えるのによさそう。助けを求められるかという視点が必要だということに気づかされた。
リーダーは「共感」ではなく「思いやり」で人を導くべきだ 部下をより適切に支援するための5つの戦略
https://www.dhbr.net/articles/-/8318
共感は良いことばかりではなく、ワナ(バイアス)があることもおぼえておく必要がありそう。精神的・感情的に一歩距離を取る。そういう姿勢が大事。
「とにかく黙れ。偉いやつほど黙れ」議論の際、少数の人間が7割近く話すせいで他は意見が言えず心理的安全性に影響する、という話
https://togetter.com/li/1832908
「5人前後の議論では実はだいたい2人だけが無自覚に7割近く話していてそのせいで他は意見を言えない。その2人はとにかく黙れ。特に偉い奴ほど黙れ」
意思決定の文脈でも、リーダーがあえて席を外して議論するというテクニックがある。それほど、社会的、組織的なランクは、無意識にコミュニケーションに影響を与える。
🍵 編集後記
ツール選びは自分自身に大きな影響があるなと感じています。この1年くらいは、考えたこと、思いついたことのメモはNotionというWebツールに書いていました。それを、最近はA4のノートに書くように変えました。すると、面白いことに、書く量が増えたのです。広いスペースに、手書きで、自由に書く。このツールの違いがもたらした変化なのかなと感じています。
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