『チームを整えるあれこれ』は、チーム作りに関する情報やノウハウを発信するニュースレターです。月曜の朝は、筆者が先週のチーム作りの現場で重要なポイントだと感じたことと、チームを整えるあれこれな観点で気になった記事を紹介します。
✨先週のチーム支援トピック
こんな経験はないでしょうか。議論が盛り上がり、会議のアジェンダを進めるかどうか決めかねて、結局ダラダラと話し続けてしまった。あるいは、研修やワークショップで、参加者が飽きているかどうか悩みつつ、コンテンツを切り上げてしまったことなどもあるかもしれません。
ぼくも今週こうした場面を2回体験しました。ひとつは、チームが良くなるためのアクションを考える際、特に介入せず、議論の進むままに時間を使いました。ふたつめは、役割を変えながらロールプレイをして学びを得るタイプのワークショップを実施した際、2回目が終わったところで、3回目までやるかどうか悩みました。
こうした場面で続けるメリットは、考えや体験を深められることです。認識あわせや情報の整理、様々な視点からの意見を出し合えます。デメリットは時間がかかってしまうことです。
切り上げるメリットは、こうした時間を別の話題に切り替えられることです。デメリットは議論が続けられないことです。
しかし、100%の情報が出て、100%の納得感を得られる会議はありません。話そうと思えばいくらでも話せてしまいます。Amazonの元CEOであるジェフ・ベゾスは70%の情報が得られたら決断すべしというルールを設けていました。ある程度のラインで議論を区切るべきでしょう。ワークショップに関しても同様で、100%の学びが得られる場はないはずです。
このラインを進行役がコントロールするのでもいいですし、参加者に問いかけても良いと思います。例えば、親指を上げたひとは継続、横にした人は他の人に委ねる、やめたい人は✕印というかたちで自分の意見を示してもらうのです。ぼくは、ロールプレイの3回目を実施するかどうかをこのような形で参加者の方々に示してもらいました。親指を上げた人が半数、横にした人が半数でした。「飽きてしまったかな」というぼくの悩みは杞憂だったようです。
いずれにせよ、参加者が納得感を持てるような形で切り上げていきましょう。
📝気になった記事紹介
「家族的な企業文化」は組織を蝕み、従業員の成長を妨げる 仕事と私生活の境界線があいまいになっていないか
https://www.dhbr.net/articles/-/8202
組織を家族ではなく、スポーツのチームやトライブ(部族)として考えてみるのがよさそうだ。プロフェッショナルであるべき。
『LISTEN』――「聴く」は人と人との付き合いの本質を知る道しるべ
https://globis.jp/article/56761
コミュニケーション機会が増えればチーム力が高まるという幻想という強烈なメッセージ。自分の頭の中で判断しながら聞く姿勢ではなく、話し手の景色や感じている感覚に意識を集中させながら聴く姿勢が大事。
相関関係と因果関係を混同して、誤った意思決定を下していないか 自分の先入観を裏付ける証拠を探してはいけない
https://www.dhbr.net/articles/-/8208
因果関係の主張に対してより慎重に考えるための有効な第一歩は、目の前のデータがどのようなプロセスで生み出されているのかを、時間を費やして理解すること。ものづくりやマーケティングにおいて、何らかのデータを見るチームは多いと思うが、因果推論の分野は避けて通れなくなるだろう。
感情知能の高い人がやっている、初対面の人との意外な「会話術」
初対面でも深い話ができる質問が紹介されている。アイスブレイクなどにも使えるかも。
ダメな上司ほど最初に使ってしまう…「部下との1対1」で避けたほうがいい"ある言葉" 対話相手が心を閉ざしてしまう
https://president.jp/articles/-/52519
リアル会議での座る位置による効果は知っていたが、オンライン会議でもカメラとの距離によって印象が変わるのは驚きだ。
🍵編集後記
クラウドに個人メモを保存するのに、Evernote→Workflowy→Scrapbox→Dynalist→Notion→Workflowyと変遷してきましたが、再びNotionを使おうかなと思っています。各ツールの機能は一長一短なのですが、Notionはやはり情報が読みやすいというのが今回の移行の理由です。
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